三条夫人に関しての細かい疑問として、京都から甲府に輿入れする時、長い髪の毛はどうしていたのか?という事です。

やはり、長旅にあまり長い髪は不都合だから、ある程度は切ったんでしょうね。たぶん、寿桂尼も。

そして、次の疑問は三条夫人の日常生活の中での、座り方についての疑問です。ドラマで、いつも戦国時代の女性達は正座をしている事になっている事から、何となく正座をしていたと連想しがちですが。

しかし、実は正座は江戸時代から広まった座り方であり、それ以前の女性達は、立て膝やあぐらなどで座っていたそうです。

当時の武家女性の座り方も、立て膝でもう片方の膝は崩して座っていたようですし、実際には三条夫人も立て膝で座っていたのかもしれませんね。大河ドラマも、時代考証というのなら、こういう女性の座り方なども、現代風に正座にしないで、当時の座り方を再現した方がいいのではないですかね?また、おそらくこれはやはり、戦国時代を扱ったドラマなどのフィクションというと、必ず時代遅れの哀れで滑稽な存在としてその存在を揶揄する意図があると思われ、いかにも印象的に、彼ら公家達の白粉とお歯黒の化粧姿が描写されますが。

更にこれも公家の女性である三条夫人も、大河ドラマ「武田信玄」の中で、一番最初の頃は、そこはかとなく、そうした悪意のようなものを感じる、これまた白塗りメイク姿で登場してきましたが。

しかし、実際にはこのお歯黒も、公家の女性達だけではなく、武家の女性達も行っていた、ごく一般的な化粧です。

それにおそらくこの白粉の方も、当時の武家の女性達も、塗っていたのではないかと思いますが。

 

それから他のツッコミ所としては、やはり、四年前の「風林火山」での由布姫の、霊能者、そして軍師だ、更に巫女だっただのの、あのハチャメチャ振りは外せませんね。

これには、開いた口が塞がりませんでした。

何しろ、大河ドラマって妙な権威がありますからね。

近年では、その権威も、たいぶ薄れてきたかもしれませんが。

要するに、大河ドラマって、NHKが制作している、テレビドラマですからね。ドラマ。娯楽ですよ、娯楽。原作は、みんな小説だし。

それに近年の脱線振りも、甚だしいですし。

特に、これは以前から気になっていた事ですが、何かと武田信玄関連は、特に「劇」・「ドラマ」色が、際立って濃厚な感じがします。なぜか必ずドラマ中で、心霊現象が発生しているし。

なぜか「武田信玄」では、信虎の幽霊が、そして「風林火山」では由布姫と板垣の幽霊が・・・

由布姫なんて、生前もトランス状態と言うか、なぜか神がかっていたし。

某歴史サイトの管理人様も、大河ドラマの中で死んだ人をまた登場させるのは、センスがないとおっしゃっていますが、全く同感です。

何か、武田信玄関係は、人物の振舞いの演出について、殊更大袈裟にやるべし!という、何か不文律のようなものでも、製作者側にあるのでしょうか?

新田次郎原作も、元々各人物の性格が濃いですが、ドラマオリジナル人物の、八重とか、あり得ない人物設定も、いろいろと見られるし。